さて、ブログの更新を2ヶ月止めていたのにこのシリーズでは矢継ぎ早に更新しております。
複数の会社の経営者として、この人手不足の折、それなりに多忙に過ごしておりますが『今が旬』という話題があると寝る間を惜しんで夜中から明け方にかけてベッドの中でも半覚醒(うたた寝)状態で記事を書いてしまいます。
過去2回で『ドローンの合法的運用は困難を極める』と結論付けておいて何故『今が旬』なのかというお話は、記事の最後で紹介しますね。
ドローンの利用については航空法を始め地域により様々な法規制があります。
本稿の内容はそれを網羅していることを保証しません。
などを参照の上、自己責任にてドローンを運用下さい。
中国の有力ドローンメーカー
DJI製の中上位クラスのドローン『
Mavic2』は
Proと
Zoomの2機種が発売されています。
いずれも本体性能は同一ですが、異なるのはカメラの性能です。
Proは
より高画質なカメラを搭載したモデルで
本体価格は19万円台です。
Zoomはカメラ性能ではProに劣るものの
光学ズーム機能を搭載したモデルで本体価格は16万円台です。
なかなかにご立派な本体価格で、初めて価格を訊ねられる方には驚かれる方も多いのですが、業務用軽自動車の5分の1以下(家庭用軽自動車だと10分の1以下ですね)ですし、PCと同程度の価格と考えれば、そう大きな金額でもないでしょう。
上位機種で『プロ用』と銘打って同じDJIから発売されているPhantom4は20万円程度とそう変わりない価格ですが、Mavic2は折り畳みが可能な為、
携行性に優れています。
まぁ、更に本格的なプロ用のM200シリーズV2という機種はその3倍超の価格ですし上を見れば青天井なのですが・・・
※写真のアスファルト舗装部分は道路敷地内ではなく、私有地内です。
1つのバッテリーでカタログスペック上30分程度の飛行が可能ですが低電圧になるとアラートが出る設定(アラートが出る電池残量は任意に設定可能)があるので、実感としては離着陸をスムースに行っても20分程度の飛行時間という感覚です。
合法的にドローンを飛行させられる郊外地まで行って、20分飛ばして終わりというのも世知辛い話ですし、業務として利用するという観点からも、予備バッテリーはどうしても必要になってきます。
予備バッテリーは今日現在の価格で1つ16,500円もしますから、予備のプロペラなど各種アクセサリ類も併せれば20万円を下らない総額となります。
アクセサリ類をセット販売する『
Mavic 2 Fly More Kit』という商品も販売されています。
カメラ設置部分(ジンバル)の可動でカメラ角度の調整が可能なので、ドローンの水平方向の撮影の他、真下の角度まで柔軟に画角を設定することが出来ます。
操作は専用の送信機(コントローラー)とスマートフォンを接続して操作します。
各方向のセンサーによる
衝突・接触防止機能もあり、
飛行の安定性は素晴らしいものですが、
強風や電波干渉、鳥や電線との接触、或いはスマートフォンの不調で制御不能に陥る可能性もあります。
本体重量だけで900g程度と1kg近くありますから、人体は勿論、建物の屋根や自動車に当たるような事があれば、大事故につながりかねません。
最初の1年に限り三井住友海上が引受する賠償責任保険が無料で付いて来ますが、インターネット上で手続きをしなければなりませんので、忘れずに手続きをしましょう。(2年目以降は有料での更新。)
散々書いている通り、航空法の制限により、国土交通省の許可がなければ合法的に飛ばせる場所は相当の郊外地に限られます。
しかしながら、非常に素晴らしい性能で、実際の原野・山林調査で活躍していますので、不動産業界におけるドローンの運用検証という意味においても非常に有意義な買い物であったと満足しています。
私は最初のドローンがMavic2 Zoomだったのですが、何せ市街地で飛ばせないものですから、フラストレーションが溜まります。
そこで導入したのが航空法の規制の対象外となるトイドローン、Ryze TechのTelloです。
従来の飛行高度は10mまでだったそうですが、ファームウェアのアップデートで
高度30mまで飛べるとのこと。
価格は1万円+α(販売店でばらつきがあります)と非常に求めやすい価格になっています。
バッテリー1つあたりの飛行時間は13分、本体重量は80gと非常に軽く、その辺のプラモデルよりも軽い、という感覚です。
バッテリーの価格は購入個数によって異なりますが、概ね2,000円程度とこちらも手頃です。
カメラ角度の調整は出来ませんからドローンの水平方向の撮影しか出来ず、また、ドローンが前後左右に移動している際にはカメラも併せて傾きます。
スマートフォン単体での操作が可能ですが、省コスト、
省機能ですから
衝突防止機能やGPS機能は搭載されていません。
また、本体重量が軽く、プロペラの出力も控えめなので
風に煽られやすいのは物理的にやむを得ない点でしょう。
いくら軽いとは言っても建物の近くで飛ばすのは少し怖いなというのが正直な感想です。
とはいえ、Mavic2の予備バッテリー1個よりもTello本体の方が安いので、性能にとやかく言うのはお門違いでしょう。
この軽さとコストパフォーマンスを実現するためには、やむを得ないでしょうね。
一番の長所は航空法の規制がほぼ除外されることです。
オモチャとしては非常に有用で、ドローン操作の入門用にも非常に良いと思いますが、飛行時間や安定性を考えると、不動産業務で常用するのは少し難しい状況です。
ただ、接触防止センサーが付いていないのと軽量で接触しても建物に傷が付く恐れがないので、室内や建物のスキマなどで飛ばす分には、十分有用であると言えるでしょう。
Mavic2 Zoomも
Telloもまさに
帯に短し襷に長しという状態で、
市街地で建物検査や物件調査といった不動産業務に利用するには難のある状況です。
ハッキリと言ってしまえば、
市街地で合法的に飛ばせる場所なんてねぇよ!Σ(゚Д゚;
市街地で業務に使えるドローンなんてねぇよ!Σ(゚Д゚;
という状況であると言えるでしょう。
では、国土交通省の許可を得られればそれでいいか、というとそうではないんです。
国土交通省の許可にあたっては100時間の飛行経験を要する中で、不動産業と同じ管轄である国土交通省に対して虚偽申請をする訳にはゆきません。
Mavic2 Zoomの飛行時間を30分とした場合、200回以上のバッテリー交換が必要になります。
私は条件を満たしていますが、不動産業として複数の人員で事業を営むにあたっては、全員に100時間超の研修を課す訳にもいきません。
ドローンは不動産業に有用であって、利活用をするべきだ、というシリーズ記事にも関わらず、愚痴しか言っていない訳ですが、今回、事情が変わってきました。
今回、ドローンに関する話題が
『今が旬』であると判断して連続して記事を書いて来た、ある事情があります。
それは
令和元年11月14日発売予定の
DJI製Mavic Miniの登場です。
なんと、
わざわざ日本の航空法の対象外とするためにバッテリー容量を削って本体重量を199gにしたというピーキーな機体です。
海外版はバッテリー容量があり、飛行時間30分で
249g、一方で日本版はバッテリー容量を削った分、
飛行時間18分と
3分の2以下に削られてしまっていますが、これまでに述べて来た通り、
航空法の規制を受けないというのは不動産業への活用にとって、非常に有用であると言えるでしょう。
価格は発売日現在で46,200円とまずまず手頃です。
不動産業に利活用するドローンとしてはMavic Miniが最有力候補であると考えています。
勿論、私は既に予約済みで、率直に言って到着を心待ちにしています。
性能的にはコスト的な部分で飛行時間やカメラ性能については納得していますが衝突・接触防止機能が搭載されていない点が運用にどのような影響を及ぼすか少し気になります。
とはいえ、海外版の評価などを鑑みるに十分に有用であるものと期待しています。
次回は、実際に到着したMavic Miniが到着次第、開封してレビューしてみたいと考えています。
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・・・と、発売前日までに3記事を間に合わせた訳ですが、注文殺到で追加バッテリー付き商品の発売が延期されるという噂が・・・(;´Д`)オレノスイミンジカン
特にお知らせのメール等は来ていませんが現に、発売前日の段階で商品の発送が未定になっているという・・・
まぁ、待望の200g未満の製品という事で、日本中のドローン愛好家が待ちに待った製品という事なのでしょう。
仕事で忙しかったのと寝ぼけまなこで記事を書いていたせいか、ネット上の情報に気付くのが遅くなってしまいました。
・・・いや、不覚ですよ。ホントにね・・・(; ・`д・´)
“札幌の不動産屋、ドローン活用を語る③ 運用機材の紹介” への2件の返信