事故物件公示サイト『大島てる』への削除依頼の方法とは?

不思議な話、最近また『大島てる』に関する問い合わせや相談が増えています。
◇ 大島てる
 http://www.oshimaland.co.jp/

私はテレビを見ない人で、彼のSNSもフォローしていないので、大島学氏の活動について詳しくないのですが、メディア露出が増えて来たのでしょうか。

この記事を公開する平成31年3月には、官報掲載の破産者情報を地図に落とし込んだ『破産者マップ』なるサイトが公開され、大きな話題を呼ぶとともにわずか数日で閉鎖されました。
この『破産者マップ』についても『大島てる』との類似が指摘されたり、大島学氏がコメントを出していたりします。

◇ 破産者マップについて事故物件サイト大島てるが緊急コメント「私が運営しなかった最大の理由」とは!? 弁護士見解も
 https://tocana.jp/2019/03/post_88663_entry.html

まぁ、こういう事を契機に検索ニーズが高まって、このブログにたどり着く人が多少増えたという事なのでしょう。

私はSEOをあまりやる気がないという話は記事中でも度々触れていますが、最近、やる気のないSEOの為にデータを見ていた処、Googleの『検索パフォーマンス』で『大島てる 削除依頼』『大島てる 削除』検索順位1.1のスコア。
念のためBingでも検索しましたが、広告とYahoo!知恵袋に次ぐ3位。

え、マジで?Σ(゚Д゚;というのが正直な感想。

『いやいやいや、大島てるのサイトには削除依頼の方法が公開されているはずですし、弁護士でも何でもない私には何も出来ませんよ?』というのが本音です。
別に私は『大島てる』の相手をして儲かる訳でもありませんし。

というか、検索上位に表示される記事『事故物件扱いされた物件についての『大島てる』氏とのやりとりを公開します』も、削除依頼の方法をまとめたものではありません。

大島学氏は色々なインタビュー記事で事実であればどんな圧力があっても削除しないが、事実無根の書き込みがあればきちんと対応するという趣旨のことを語っていますし、私も『大島てる』に誤った情報があれば、最近はその都度メールして削除してもらっています。
(インタビュー内容はあくまで趣旨であって原文は実際のインタビュー記事を参照してください。)

ですから、『大島てる』の誤情報は『手順さえしっかりとしていれば、簡単に削除してもらえるもの』という認識を持ってしまっていました。

しかし、よくよく調べてみた処、このブログの検索順位が上がってしまった理由が分かりました。
現在、『大島てる』への有効な連絡手段が公開されていないんですね。

『大島てる』で公開されている『お仕事依頼』のリンクでは『削除依頼はここでは受け付けておりません』とはっきり書かれています。
また、『大島てる』と『ファンキー中村』は中の島地区の凋落を嗤うかで紹介した通り、投稿へのコメントでの反論はまったくの無駄です。

コメントは地図上では表示されませんし、『怪談』という悪質なデマに対する正当な指摘であっても半年近く放置されます。


まぁ、『大島てる』への投稿やコメントの数を考えれば、いちいちチェックも対応もされないという事は、悲しい事ですが現実です。

そして、削除依頼のフォームなども無ければ、『大島てる』への連絡先の記載もありません。

少なくとも、高額で成約したマンションを『大島てる』に事故物件扱いされるの巻の元記事を掲載した平成27年当時はメールアドレスも公開していたし、削除依頼についての注意書きも掲載していたと記憶しています。


掲載場所は『大島てるオフィシャルブログ』でした。
今回、改めてオフィシャルブログの記事を『削除』というワードで検索しましたが、当時掲載していたメールアドレスや削除依頼の手順などは、見当たりませんでした。

ちなみに、私が知っているメールアドレスをウェブ検索しても、掲載されているサイトは殆どありませんでした。

これでは、『削除依頼を受け付ける』と公言しておきながら実際に削除依頼をしたい人にその方法は示されていない。
その一方で、事故物件の投稿はデマであってもサイトから『事故物件の新規投稿』でわずか3クリックで完了してしまう。

これはあまりに不公正なバランスであると言うほかありません。

しかも、大島学氏はそれを糧として講演活動やメディアやイベントへの出演で報酬を得ている訳ですから、責任は当然に発生しているというべきでしょう。

バランスを考えれば、削除も同じくらい簡単に出来るようにするか、新規投稿に裏付け資料の添付を要請するなど複雑化するなどしなければ、とてもフェアとは言えません。

しかし、私は弁護士でも何でもない、ただの地方都市の不動産屋ですから、『大島てる 削除』『大島てる 削除依頼』と検索して来る方に対しては何もして差し上げられません・・・と、思っていました。

私が削除依頼を代行する事も出来ませんし、デマ情報に関するカウンターサイトを運営するという事もありません。

しかし、今回の件でよくよく考えてみたところ、一つ、削除依頼をしたい人に対してお知らせ出来ることがあることが分かりました。
問題は『削除依頼をする先が公開されておらず、分からない』事です。

実は、『大島てる』は『株式会社大島てる』という法人によって運営されています。
あ、国税庁が法人番号と住所を公開しているぞ(; ・`д・´)

◇ 株式会社大島てるの情報|国税庁法人番号公表サイト
 https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/henkorireki-johoto.html?selHouzinNo=4010701015837

ちなみに、業務妨害罪とか言われて私の氏名や顔写真を公表されても困るので言っておきますが、この住所はWikipediaにも掲載されていますし、『大島てる』のサイトに掲載されている判決文にも記載されていますから、公知の事実ですし、当の大島氏らが公開している情報ですので悪しからず。

ただ、たとえ住所を公開して、顔出しをしていたとしても、『ここに削除依頼を郵送して下さい』という案内がなく、申請書式も公開していないのでは、普通郵便でそのような依頼をしたところでどこまで対応されるのか、未知数であるというのが正直なところ。
内容証明郵便とは言わずとも、書留くらいは付けておきたいところですね。
(現状でも膨大な郵送物が届いているでしょうから、それでも対応してもらえるのかは未知数ですが。)

また、仮に郵送での削除依頼が方法として有効であっても、『事実』であるものはどんなに困っていても削除してもらうことは出来ませんから、以下のようなことは記載しなければならないと思われます。
・差出人はどのような立場の人間なのか
・どのような理由で事実無根であると主張するのか
・削除を希望する物件の住所や『大島てる』でのアドレスなど

ただ、郵送にしろメールにしろ、『削除依頼』と『新規投稿』の労力のバランスがアンフェア過ぎて横行するデマを抑止する自浄作用がないのが『大島てる』の一番の問題なのです。

件の『破産者マップ』では、削除依頼の為に身分証明書などの個人情報を収集しており、ゆすり・たかりを疑われていましたが、一方でこういった削除依頼の方法をオープンにしていないようでは、『削除の代償に金銭を要求している』というような口さがない噂を立てられているのも、止むを得ないのではないでしょうか。

削除もワンクリックで簡単に出来るようにする、というのは一例ですが、以前も主張した通り、地図上からも反論・追記を含むコメントが表示出来るようにする等しなければ、ただの『件数稼ぎ』に終始していると見られて、コンテンツとしての信頼性がどんどん損なわれてゆくのではないでしょうか。

既に十分に知名度は上がっていますし、書籍執筆やメディア露出などで稼いでもおられるのでしょうから、大島学氏にはもう少し『公正さ』『フェアさ』に目を向けて貰えることを期待しつつ、本稿を終えたいと思います。

いずれ、『事故物件』の実務上の取扱いと裁判例について紹介したいと考えています。
それまでに炎上させられて私がネットから退場している可能性もありますが。

【関連記事】
◇ 高額で成約したマンションを『大島てる』に事故物件扱いされるの巻
◇ 事故物件扱いされた物件についての『大島てる』氏とのやりとりを公開します
◇ 『大島てる』と『ファンキー中村』は中の島地区の凋落を嗤うか
◇ 事故物件公示サイト『大島てる』への削除依頼の方法とは?

『大島てる』と『ファンキー中村』は中の島地区の凋落を嗤うか

当記事は2016年3月18日の記事を最新の状況を反映し改稿したものです。

『事実は小説より奇なり』というのは人間の性質を非常によく表した言葉だと感じます。

人間は創作よりも事実を重んじるものです。
勿論、退屈で平凡な事実よりも、ドラマチックな創作の方が良い、という向きもありますが、
ドラマチックでセンセーショナルな事実であれば、それは創作に勝るでしょう。
『ノンフィクション』という言葉の魔力は非常に強力で、
それが故に『リアリティショー』『モキュメンタリー』といったジャンルも登場しました。

※ リアリティショー
   台本のないリアルな出演者の反応をウリにした番組。
   『電波少年』や『あいのり』、『テラスハウス』あたりですね。
  モキュメンタリー
   モック・ドキュメンタリーの略。ドキュメンタリー風の創作作品。
   『ブレアウィッチプロジェクト』が一番有名ですね。

ドラマやアニメの舞台(ロケ地)になった場所を訪れる『聖地巡礼』という行為も、
現実との繋がりを求めているという側面があると言えるでしょう。

また一方で、『隠されている事を知りたい』『舞台裏を見たい』という欲求も、
人間としてはごくごく当たり前の精神現象でありますが、
インターネット時代になって、テレビや新聞で扱われなかった情報が重宝がられたり、
逆にインターネットの誤った風説を真に受けてしまう人も多くいるようです。
まぁ、ネット以前から『陰謀論』は盛んにもてはやされていた訳で、
インターネットではそういった傾向が増幅されやすい、という事です。

特に『怪談』の分野では、その両面の心理的働きが非常に強い事は、
『ホントにあった怖い話』や『ホントは怖い○○○○』などのタイトルが、
非常に頻繁に使われている事からも、よくわかるでしょう。
(例:ホントは怖いグリム童話、ホントは怖いサザエさん、などなど)

人間は『知られざる真実』が大好きな生き物です。

さて、そんな人間心理を巧みに掴むコンテンツが『大島てる』です。
『大島てる』は事件や事故などで人が亡くなった建物をGoogleマップ上で表示するという、
『事故物件公示サイト』として不動産関係者だけではなく、
一般の方や怪談マニア、事故物件マニアまで広く注目されているコンテンツです。

 大島てる CAVEAT EMPTOR: 事故物件公示サイト
  http://www.oshimaland.co.jp/

私自身、不動産調査の一環として、『大島てる』を閲覧する事がありますが、
誰もが匿名で事故物件を追加・編集できるシステムの都合上、
その信憑性はWikipediaや2ちゃんねる程度のものでしかない
、と、
以前、本館の記事で紹介したところ、非常に大きな反響があり、
終いには『大島てる』管理人本人を名乗る方からのコメントなども寄せられました。
(まぁ、ご本人へメールで連絡していた内容とコメントの内容に齟齬があったので、
 コメントの方は『騙り』であったと判断していますが…本当の処は分かりません。)

 ◇ 『高額で成約したマンションを『大島てる』に事故物件扱いされるの巻』

話は変わりますが、不動産の価格ってどのように決まっているか、ご存知でしょうか?
不動産の俗語『一物四価』が大ウソってホント?』では、
不動産鑑定士が国や自治体に示す『鑑定価格』と、『実勢価格(時価)』が、
入れ子構造・相互干渉的に影響しあって決まってゆく、と紹介しましたが、
その『実勢価格』はどのように決まるかと言えば、
資本主義の原理で、需要があるものは高値になり、需要のないものは安値となります。

つまり、『誰も欲しくない不動産の価値は、どんどん下がってゆく』訳ですね。

『不動産を欲しい・欲しくない』と判断をするのは買い手ですが、
不動産を購入する時のファクターって、どんなものでしょうか?
もちろん、価格もあるでしょう、交通の便が良いであるとか、
病院や学校が近いというのも要因でしょうし、治安の良し悪しも重要でしょう。

しかし、表面に見える便利さだけがファクターではありません。
高級住宅街のイメージの強い大田区田園調布は正直めちゃくちゃ不便ですし、
札幌の住宅街でも高値の付く『山鼻』地区は地下鉄駅まで徒歩20~30分かかりますが、地下鉄駅から徒歩5分の土地の大半よりもずっと地価が高いのです。

このように実勢価格は『なんとなく良さそうなイメージ』で形成されている部分も大きいのです。

この商売をやっていると『いくら便利でも、○区や○○区はイヤだよ』と言う方もいますし、一方で中心部までかなり距離があり地下鉄からも遠い『明日風』『東雁来』を、新興住宅地(ニュータウン)であるという理由で購入される方も多いですが、これはまさに合理的・数値的利便性ではなくイメージで不動産を選んでいるという好例でしょう。

一方で札幌市内の『なんとなく悪そうなイメージ』を持たれている地域として、
私が非常に注目をしているのが『中の島』地区です。

中の島は札幌市豊平区、地下鉄南北線の中の島駅周辺の地区です。
札幌の地名の由来ともなった河川、豊平川の東側に面するこの地域は、
市内中心部にほど近く、かつ、戦後まで市街化されずに農地のまま残っていた為、
昭和40年代と早いうちからマンション開発が進んだ地区です。
海のない街である札幌市にとっては、豊平川沿いは今でいう東京の湾岸エリアのような扱いで、オーシャンビューならぬリバーサイドの景観がウリになりました。
また現在でも『豊平川の花火が見える』というキャッチコピーには人気があります。

しかし、そのように利便性の高い地域だったからこそと言えますが、
地元の人間…特に現在50~60歳程度の方の口からは、
暴力団関係の事件が起こったであるとか、治安が悪いという評判をたまに耳にします。
歓楽街のすすきのに近い事からも、すすきので働く方が中の島を住まいにしているという話も聞き、
正直に言って、そういった職業の方が多い、という事は事実のようです。

他にも、以下のような要因から、中の島の評価は若干下がり気味である事は否めません。
1.中の島のメインストリート『中の島通』の東側に『豊平川通』、西側に『平岸通』が整備された事で、昭和後期から人の流れが大きく変わり、中の島が素通りされてしまう事が多くなった。

2.中の島の中心に位置する北海道工業大学が北海道科学大学に名称変更し、本部が手稲区前田に移ってしまった事で『落ち目』の印象、将来性への不安を与えてしまった。
  ※ ただし、本部は移りましたが中の島キャンパスは当面の間、移転の予定はないとの事です。

3.隣接する『平岸』や『澄川』は6条を超す大規模な地名なのに対して、『中の島』は2条までしかない小規模な地名である為、地域としての存在感が薄い。

しかし、個人的主観ですが、中の島はそんなに悪い街ではありません。
事実関係が明確でないので『暴力団はいない』とは言えませんが、
『反社会的勢力排除条項』などの普及により、今現在で治安が悪い、という話はそう聞きません。

そんな中の島地区ですが、不動産業に従事する者として今後を不安に思うのが、先述した『大島てる』という大きなコンテンツの存在です。

人間は『知られざる真実』(に見えるもの)を好みますから、
大島てるというノンフィクションの草の根サイトの影響力は想像を絶するものがあります。

『大島てる』は日本中どころか世界規模のコンテンツですから、
中の島の事故物件だけが取り上げられている訳ではありません。

しかし、私の知る限り『中の島』だけは少し事情が異なるのです。
それが『ファンキー中村』氏の怪談にまつわる投稿の存在です。

ファンキー中村氏とは何者なのか?公式サイトのプロフィールを引用してみましょう。
http://funky-nakamura.com/profile/index.htmlより引用)

 ファンキー中村 プロフィール
 ファンキー中村(小林克也氏より名づけられる)
 北海道岩見沢市生まれ。出生後すぐに東京へ移住する。
 その後、返還翌年の沖縄県那覇市へ移住するが小学校4年の2学期に母の体調不良により故郷北海道に戻る。
 15歳で渡米、ここで出会ったアメリカ車の魅力に強く惹かれ、
 その知識により帰国後は20年近く雑誌にてライター活動をする。
 某ディスコにてDance Music系のRemixerを歴任、
 公式ドラッグレースのメインMCを務めるなど多岐に渡り、活動の幅を広げる。
 本人自ら体験した怪談(実話怪談)を語るという分野の先駆者であり、怪談クリエーターとして現在は活躍中。
 (以下略。強調・下線は筆者による。)

この、『本人自ら体験した怪談(実話怪談)』の中に、札幌に居住中のエピソードが多くあるのです。
特に中の島の分譲マンション、中古マンションに関するエピソードは、
そのうち4つがマンション名を特定された上で『事故物件』として『大島てる』に登録されています。

YouTubeにはそのうち3つの動画が投稿されていますから、その内容も併せて見てみましょう。

ちなみに大島てるやYouTubeへ投稿したのは誰かは、分かりませんが、
大島てるへはいずれも平成24年9月23日に投稿されていることから、同一人物による投稿と思われます。

<ファミール中の島>
 怪談のタイトル『事故物件』
 YouTube  http://www.youtube.com/watch?v=5wR5F9xaxww
 大島てる http://www.oshimaland.co.jp/?p=sx7kh5je

<第2佐々木マンション>
 怪談のタイトル『におい』
 YouTube  http://www.youtube.com/watch?v=ADas9Cd9zO8
      http://www.youtube.com/watch?v=OZT7Fl8Vq6g
 大島てる http://www.oshimaland.co.jp/?p=8mbwbw6s

<カトレアハイツ札幌>
 怪談のタイトル『屋上の女』
 YouTube  動画は投稿されていないようです。
 大島てる http://www.oshimaland.co.jp/?p=ckvjiru8

<京王もなみマンション>
 怪談のタイトル『呼ぶ女』
 YouTube  http://www.youtube.com/watch?v=th2YzLpveOM
 大島てる http://www.oshimaland.co.jp/?p=t9s73z23

動画内の情報では物件を特定するには至りませんが、
動画で『これはインターネットだから言わない方がいいかな』など、
意図的に所在をボカしているような言い回しをしている事から、
ファンキー中村氏が定期的に開催している怪談ライブなどでは、
実際に建物名まで言及してエピソードを語っている可能性もあります。

前述したように、中の島に関してマイナスイメージを持つ方は確かにいますし、
開発から40年も経っていれば、そりゃー事件や事故が実際に起こった事だってあるのかもしれません。
しかし、怪談を根拠として私有財産が『事故物件』として取り扱われている事には、大きな問題があります。

まぁ、ファンキー中村氏はあくまで実話だというテイで怪談をしている訳ですが、
もし実話であるとしたって『心霊現象が起こる』というのは、事故物件と扱えるものではないでしょう。

私の周りのマンション購入希望者や不動産関係者からも、
『中の島って事故物件が多いんでしょう?』と聞かれる事があります。

大島てるを見たという方もいれば人から噂を聞いたという方もいますが、
風説というのはそういうもので、少なからず大島てるの影響があるとは言えるでしょう。

先の話に戻りますが、これが『なんとなく悪そうなイメージ』であって、
中の島の不動産価値を下げる要因となりうるものであると言えると私は考えます。
特に、昭和に建設されたマンションに関して、イメージへの悪影響は計り知れません。

これら4件の投稿が平成26年9月23日にされて以来、
どれだけの人がこの風説に触れ、中の島地区に悪印象を持ったでしょうか。
そこで、私は各投稿に対してコメントで異議を唱える事にしました。

4つの投稿に対するコメントでの指摘の要点は下記の2つ。
1.怪談を根拠に特定のマンションを『事故物件』扱いするのには問題がある。
2.動画がYouTubeにある3件については、動画内で所在が特定出来ない。

、<ファミール中の島>


<第2佐々木マンション>

<カトレアハイツ札幌>

<京王もなみマンション>

しかし、平成27年10月29日に投稿してから現在に至るまで約5か月、これら4つの投稿が修正・削除されるような気配はまったくありません。

別に、私は『大島てる』管理人の大島学氏やファンキー中村氏が主導して、
中の島地区を貶めているとは考えていませんし、
そんな証拠がどこにもない以上、そんな事実もどこにもありません。

しかしまぁ、中の島にお住まいの方、特に同じマンションを所有の方は、
明確な因果関係を立証する事は出来ないものの、
こういった投稿が『大島てる』にある事で、資産価値に良い影響を与える事はない訳です。

『大島てる』管理人大島学氏の運営スタンスは高度に一貫しています。
事故が事実であれば、関係者の心情に配慮するのではなく公共の福祉として公開する。
事実ではない投稿でも、コメント等での指摘がない限り、そのまま公開する。

…2ちゃんねるの元管理人のひろゆき氏にも通じるような、
インターネット上の大コンテンツを育てられる方に特有の意思の強さですが、
この件に関してはコメントで指摘があってから約5ヶ月が経っているのに、投稿は掲載されたまま。
しかも、コメントは地図から直接確認する事は出来ず、別ページを開かねばなりません。

これでは自浄作用を期待したり閲覧者の正常な判断を仰ぐ事は出来ないのではないでしょうか。

そして、一つの事実として『大島学』氏と『ファンキー中村』氏は、
複数度に渡ってコラボイベントを開催している
、という事も付け加えておきましょう。

ちなみに平成28年3月26日に開催されるイベントの告知を引用しましょう。

 事故物件とゆうれい噺
  稀代の怪談クリエーターファンキー中村の実話怪談と、
  事故物件検索サイト管理人の大島てるとの一騎打ち!
  現実に存在する”忌地”と、それらに巻き起こる”怪異”とが成す双璧!
  何をお持ち帰り頂くかは、あ・な・た・し・だ・い・・・

なーんだ、本人がコラボイベントに『実話』って書いてるんですから、きっと実話なんですね。
大島学氏も、このキャッチコピーのイベントに主役格として出演するという事は、ファンキー中村氏の話が実話である事を積極的に追認はしているかは兎も角、ある程度の理解をもってコラボレーションしているのでしょう。

ちなみに2ちゃんねるには、ファンキー中村氏の会談が実話か否かを検証するスレッドがあります。
 ファンキー中村の実話怪談を検証するスレ
  http://toro.2ch.net/test/read.cgi/occult/1375874452/

もっとも、別に怪談が実話かどうかなんていう事は、本筋ではないのです。
最初に述べたように、これがあたかも『知られざる真実』であるかのように、
インターネット上に風説が広がってしまうことによって、
中の島地区にとって良くない影響が出ているのではないか、という事を懸念して已みません。

繰り返しになりますが、この記事は何らかの事実関係を断定するものではありません。
くれぐれも邪推しないで下さいね。判明している事実は、下記の事項だけです。
1.投稿者は不明だが、『大島てる』に『ファンキー中村』氏の怪談を根拠とした投稿が掲載されており、投稿へのコメントで指摘があっても半年近く掲載され続けている。
2.投稿者は不明だが、YouTubeに『ファンキー中村』氏の怪談が投稿されている。
3.『大島てる』管理人の大島学氏とファンキー中村氏は、複数回に渡りコラボレーションイベントを開催している。

それ以外の事は一市民の私には知り得ませんし、知るつもりもありません。
ただただそれだけの事ですが、
迷惑を被っている中の島の住民の皆様には、心からお見舞いを申し上げます。

<H27.03.19追記>
 この記事の公開から数時間後、当日の午前中には今回紹介した4つの投稿はすべて削除されました。
 前回と異なり、大島てると名乗る方からのご連絡等はありませんので、
 おそらくは前回のコメントの方は『騙り』だったのでは…と考えています。

 それはそれとして、この記事をどうするのか?というお話ですが、そのままにしておきます。

 と、言いますのは、根本的に『自由な投稿に比して自浄作用が非常に弱い』という問題があり、
 もし、削除依頼を出した所で『削除して終わり』という対応がされるだけで、それ以上の対応が無い事で、
 ユーザーによる虚偽・欺罔など不適切な投稿がなされ続けている、という現状について、
 一般の認知を得なければ、今回のように一つの地域の不動産価値が、
 二年半に渡って毀損され続けるという異常事態が今後もまかり通る事になります。

 勿論、ユーザーが自由に投稿したものについて全ての責任を管理人が負うというのはナンセンスですが、
 ここまでの大コンテンツになり、テレビへの出演や有料イベントの開催をしているにも関わらず、
 自浄作用を高める措置もせずに『指摘されたら削除してお終い』というのでは、
 無責任な風説で資産価値を下落させられた不動産所有者の方と比して、あまりにアンフェアでしょう。

 勿論、私的なコンテンツに対して、あれこれと横から口を挟む正当な権利など、私にはありません。
 ですから、せめて私は私的なコンテンツとして、ユーザーのリテラシーを高める為、
 啓蒙活動としての当該記事を維持してゆこうと考え、この記事を軌道修正をしない事を決めました。

 インターネットは自由な情報発信の場ではありますが、
 この20年であまりに裾野が広がった事もあり、ある種の無法地帯に陥っていると言えるでしょう。
 利用者それぞれがメディア・リテラシーを持って、情報を適切に扱えるようになる未来が実現する事を望みます。

<H30.2.15追記>
 とかなんとか言ってから、もう2年近くが経ちますが、
 大島てる氏はファンキー中村氏とのコラボをしなくなってしまったようです。
 辞めてしまった、というのは語弊があると考えこういう書き方をしますが、
 2016年は一緒に全国を回っていたのに、不思議だなーと思います。
 ◇ 『大島てる ファンキー中村』Google検索
 ◇ 『大島てる ファンキー中村』Bing検索

 まー、客の入りだとか分け前の問題だとか、
 色々な事情があるでしょうから、根拠のない邪推はやめましょう。

 とりあえず元記事を書いて削除された4つのマンションについては、
 本日現在において、誤った情報が復活していない事に安堵していますが、
 誤った情報、いい加減な情報は未だ溢れており、
 これが自浄作用のある仕組みに改められる様子はありません。

 昨年末には大島てる氏に対して殺害予告をした人物に対して、
 警察に通報するほか、自身でも住民票を取得したり自宅を確認するなどして、
 自首を促していたようで、かなりナイーヴに対応しているようです。

 ◇事故物件サイト「大島てる」管理人を殺害予告した犯人逮捕!!
   http://tocana.jp/2017/11/post_15073_entry.html

 勿論、違法行為であるのか否かという事が大前提ではありますが、
 逮捕から数ヶ月経っても犯人の氏名や生年月日を晒し続けているのを見るに、
 人に言うのは好きだけれども、人に言われるのは大嫌い、という性格なのでしょう。

 前回のような例もありますし、私も住民票を取られたりとか、
 手紙が送られたりとか炎上を誘導されるようなことがあるのかもしれませんね。

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◇ 事故物件公示サイト『大島てる』への削除依頼の方法とは?

事故物件扱いされた物件についての『大島てる』氏とのやりとりを公開します


この記事は2018年2月13日に新規に書き下ろしたものです。

前回『高額で成約したマンションを『大島てる』に事故物件扱いされるの巻』の最後は、このような締めくくりをしました。

平成27年8月30日追記
『大島てる』氏からの当記事へのコメントでの申し出により、
先方へメールにて物件情報を送信したところ、該当する投稿は削除されました。

削除されるまでにコメントで『大島てる』を名乗る方とやりとりしましたが、
メールとコメントで矛盾する部分が多くあり、
実際に本人だったのか否か、また複数の運営者がいるのか等、
私には判然としない部分が多かったように思われます。

当時非公開だったメールでのやりとりを含め、次の記事に掲載予定です。

当時はこの件について、あまり突っ込んで記載はしていませんでしたが、元の記事を書いて2年半、物件が成約してからかなり経ちますから、この際、『大島てる』氏とのやりとりを直接送ったメールも含め公開し、この件についての私の見解を記述したいと思います。

ブログへのコメントについては従来公開していたもので、私からのメールへの返信はなく、私のメールのみの掲載ですので、文章の使用許諾や著作権云々という問題にはならないものと判断しています。

文書については原文ママですが、着色や下線・強調は私によるものです。

= = = 以下、引用部分 = = =

大島てる 
 大島てるです。

 誤報を削除させて頂きたいと思います。
 物件はどちらでしょうか?

細丼 善太郎 【この道なぁに?in札幌】 
 >大島てる様
 いつも貴サイトを利用させて頂き、ありがとうございます。

 また、誤報の削除の申し出についてもありがたく存じますが、
 本文中でも触れている通り、ここで物件名を明記する事は、
 投稿型コンテンツにありがちな編集合戦を誘発させる可能性があり、
 売主買主双方のお客様にご迷惑となる可能性がわずかでもある以上、控えさせて頂きたく存じます。

 貴サイトへの削除依頼が憚られたのも上記の理由によります。

 メールなどの非公開性が保たれた方法で、削除をお願いしたいのですが、如何でしょうか。

 

大島てる 
 >細丼 善太郎 【この道なぁに?in札幌】さん
 では,公開できる範囲内でヒントをお願いします。

 7月13日付ブログ記事の内容も参考にさせて頂いた上で物件の特定を試みてみます。

大島てる 
 弊サイト中に
  『平成○○年○月頃  事故のあった部屋を格安で売り出していた』
 との記述は見当たりません。

細丼 善太郎 【この道なぁに?in札幌】 
 >『大島てる』様
 先に述べた通り、本件についてはコメント欄で物件名を明示する事はございません。

 >弊サイト中に
 >『平成○○年○月頃  事故のあった部屋を格安で売り出していた』
 >との記述は見当たりません。
 当然、検索してすぐに引っかかるようでは、物件名を秘匿しても無意味ですから、
 貴サイトへの書き込みの内容についても主旨はそのままに言い回しを変更しています。

 現状では、貴方様が大島てる様ご本人であるのか、
 私には特定出来ない状況でございますので、
 貴社のメールアドレス宛に、物件を特定の上、
 当ブログのURLを明記し、メールをお送り致しました。
 ご参照の上、ご対応頂けますようお願い申し上げます。

 今後とも何卒宜しくお願い致します。

【このコメントの直前に後述するメールを送信しています。】

大島てる 
 >細丼 善太郎 【この道なぁに?in札幌】さん
 「変更」ということはそのような書き込みはそもそもないということでしょうか?

大島てる 
 >細丼 善太郎 【この道なぁに?in札幌】さん
 存在しない書き込みの訂正は致しかねます。

細丼 善太郎 【この道なぁに?in札幌】 
 >大島てるさん
 いいえ、ございます。
 『言い回しを変更』と言うのは、
 まったく同じ文言で検出されないよう、
 同義語で置き換えたという意味でご理解下さい。

 貴サイトの該当物件のURLについては、
 info@oshimaland.co.jpへ明示した上でお送り致しましたので、
 そちらをご参照の上ご対応下さいませ。

 実際にご確認頂ければ、
 『言い回しを変更』という表現についてもご納得頂けるものと存じます。

細丼 善太郎 【この道なぁに?in札幌】 
 >大島てる様
 該当物件の記事を削除頂き、ありがとうございました。

 また、本件に関しては、数日に渡り返信が遅れてしまい、申し訳ございませんでした。

 当ブログは不動産実務に関する実体験を開示することで、
 不動産取引を検討する方や同業者の生きた資料とすべく執筆しておりますが、
 なにぶん個別の事象に関してはすべてを開示する訳にもゆかず、
 物件名を明示して回答する事が出来なかった件についてもお詫び致します。

 もし、大島てる様さえよろしければ、当記事でのコメントのやりとり並びに、
 私から先般お送りしたメールをまとめて、どのような経緯があったか、
 一つの記事としてブログで公開させて頂ければと存じます。
 もし了承を頂けるのであれば、再度コメント頂ければ幸いでございます。
 コメント頂けない場合には、了承がなかったものとして、記事には致しません。

 どちらにせよ今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

= = = 以上、引用部分 = = =

・・・と、ここで『大島てる』を名乗る人物との交信は途絶えます。
このやりとりで私は『コメントがなかった場合には記事にはしない』と書いています。
Σ(゚Д゚;約束破ってんじゃん!

これには理由があります。
今回記事にしたのは、このやりとりと矛盾するメールの内容や、この1年半後、『『大島てる』と『ファンキー中村』は中の島地区の凋落を嗤うか』の経緯から、私とやり取りをした『大島てる』氏はなりすましだったと判断した為です。

というか、『記事にしない』というのは私の一方的な宣言であって、大島てる氏からの意思表示があって何か約束をした訳ではありませんからね。

まず、やりとりの途中で私から送ったメールを見てみましょう。

= = = 以下、引用部分 = = =

弊ブログへのコメントについてのご確認 2015年8月30日 20:06
 株式会社大島てる 代表取締役 大島 学様

 いつも貴サイトを利用させて頂き、ありがとうございます。

 突然メールを差し上げる事をお許し下さい。
 私は札幌市で不動産業を営む傍ら個人ブログを運営している者です

 先月、貴サイトへの投稿内容について触れた記事をブログに掲載したところ、
 『大島てる』様を名乗る方から、ブログで触れた物件はどの物件なのか、
 削除をするために教えて欲しいという旨の書き込みを頂きました。

 私と致しましては、事実関係無根の事とはいえ、
 インターネット上で物件名を明示する事で、
 お客様にご迷惑をお掛けする可能性がある以上は、
 お答えできませんと回答したにも関わらず、
 『大島てる』を名乗る方からは繰り返しコメントを頂いております。

 該当記事
  http://ameblo.jp/sapporo-michi/entry-12049224538.html

 ご本人であるのか特定出来ない状況でこのようなメールをお送りするのは非常に恐縮ですが、
 もし、弊ブログにコメント頂いている『大島てる』様がご本人であった場合には、
 ブログにて触れた物件は下記の物件となりますので、記事の削除を頂ければと存じます。http://www.oshimaland.co.jp/?p=sjgo85r3

 もし、弊ブログへのコメントがなりすましであって、
 本メールにお心当たりがないという事であれば、
 大変申し訳ございませんが、本メールについては無視頂ければと存じます。

 突然の不躾なメール、大変失礼致しました。
 今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

 細丼 善太郎

= = = 以上、引用部分 = = =

(元記事のURLは現在リンク切れとなっています。)

・・・これは次回の記事とも絡んでくる内容なのですが、
このメールをして、コメントでもメールを送った旨を明示しているのに、
その2時間後も執拗な・・・というか、ある種感情的なコメントをされています。
『「変更」ということはそのような書き込みはそもそもないということでしょうか?』
『存在しない書き込みの訂正は致しかねます。』

どうもしっくり来ない、というのが正直なところです。
また、大島てる氏本人も8月30日以前の27日時点で、
私の記事を『大島てる』名義のTwitterとFacebookでシェアしています。

この記事に関する大島てる氏のフォロワーの人々の感想は非常に好意的でした。

大島てる氏によるこのシェアの仕方やコメントの様子を見るに、
もしかして炎上させようとしたのかな?と思わなくもないですし、
『大島てる』氏は複数人いて、統制が取れていないのかな?とも思うのですが、
それを主張する根拠はどこにもありませんし、邪推をするのは止しましょう。

(炎上させようとしたのかな、とは今も少し思っています。
 と、言うのは、次の記事『中の島』の時にはシェアされず、
 何のコメントもなしに即座に該当の物件が削除されて終わった為です。
 自身に関する記事を必ずシェアする方針であれば、そのようにはしないはずです。)

まー、このようにして自分の中で釈然としないなーという想いがあり、
総合的に判断をして、コメントの『大島てる』氏に対して一方的に宣言した、
『記事にしない』という前提を破って今回の記事をまとめる事にしました。

もし、これらすべての『大島てる』氏が同一人物だったとしたら、
てんでバラバラで一貫しないこれらの対応について公開する事を『大島てる』氏は嫌がるかもしれません。

しかし、ご本人が『他人(ひと)の嫌がる事をやる』事を次世代の創業者へのメッセージとして送っているそうなので、まー、たぶん大丈夫でしょう。

 大島てる氏「私を訴えてくる大家の方が幽霊より怖い」 – ライブドアニュース
  http://news.livedoor.com/article/detail/13615795/

次回は、このやりとりの1年後に書いた記事、
『大島てる』と『ファンキー中村』は中の島地区の凋落を嗤うか』を再録します。

【関連記事】
◇ 高額で成約したマンションを『大島てる』に事故物件扱いされるの巻
◇ 事故物件扱いされた物件についての『大島てる』氏とのやりとりを公開します
◇ 『大島てる』と『ファンキー中村』は中の島地区の凋落を嗤うか
◇ 事故物件公示サイト『大島てる』への削除依頼の方法とは?

高額で成約したマンションを『大島てる』に事故物件扱いされるの巻


当記事は2015年7月13日の記事を最新の状況を反映し改稿したものです。

不動産業者の仕事は、取引が終わったからといって完全に終わる訳ではありません。

買主側に付いた場合は、当然その不動産と長く関わって行くことになります。
買主様がお住まいになったり、事務所にしたり、賃貸アパートなら管理受託したり…
お客様との付き合いが続く限り、その不動産とも付き合ってゆくことになります。
最終的には、その不動産を手放す時も、売却を依頼して頂けるなら、
大変光栄なことで、不動産屋冥利に尽きるというものです。

売主側に付いた場合、一旦その不動産とは直接関係が無くなるとはいえ、のちのちのトラブル発生を予見しておく必要があります。
とはいえ、買主側にも業者がいる場合には、こちらから積極的に接触は取りません。
土地を売却した後は、無事に建物が建ってゆくかを見守ります。
建物を売却した場合には、その後問題なく、居住・運営・賃貸しているか、定期的に確認します。

買主側にも売主側にも立つ、『両手』取引の場合には、この両面があるので責任も重大です。

・・・と、毎度毎度前置きが長いですね。

『大島てる』というウェブサイトがあります。
事故物件の情報を広く募っているサイトで、Googleマップから事件事故の情報を閲覧する事が出来ます。

事故物件公示サイト: 大島てる CAVEAT EMPTOR
 http://www.oshimaland.co.jp/

誰でも簡単に投稿出来る為、Wikipediaや2ちゃんねるのようなもの、と言えば分かりやすいでしょうか。
事件事故の情報というのは不動産取引上、不動産屋としては知っておかなければならない事項ですから、
不動産を売買する場合には、出来るだけ見ておくようにしています。

勤め先で管理しているアパートで火災があり、不幸にも入居者が亡くなってしまった事がありましたが、
火災が起こったのが明け方で、朝9時頃にはもう事故情報が登録されていました。
新聞やニュースに掲載された情報に関しては、ほぼ確実に反映されると考えて良いようです。

しかし、事故物件の情報を気軽に投稿出来るという事から、たとえ情報が真実であっても、
不動産価値の下落に繋がる為、掲載して欲しくないという批判もあります
し、
何より、誰でも投稿出来るため、デマやいい加減な情報が多いのも事実です。

既にタイトルに結論は書いてしまっているんですが、
先日、『大島てる』を閲覧していた処、過去に取引したマンションが掲載されていました。

  『平成○○年○月頃  事故のあった部屋を格安で売り出していた』
   ※ 物件が特定出来ないように、細かな言い回しについては若干変更しています。

えっ…もしかして当時、情報を見落としていた…?おかしいなー…
と、よく日時を見てみると、どうやら私が売った部屋の事を言っているらしいのです。

(改めて当時の流通履歴を見直しましたが、その時期に他に売りに出た部屋はありませんでした。)

その物件は、付き合いの古いお客様が所有していたマンションで、
私がこの職業に就いて初めて売却したマンション、かつ、初めて『両手』で成約した物件でした。
(それまでに中古マンション以外の土地や建物の取引経験はありました。)
かなり独特な販売戦略が見事に『当たった』、非常に思い出深い物件の一つです。

では、本当に事故物件だったのかと言えば当然、事実無根です。

まず、前の所有者が貸していた入居者の方は確かにお亡くなりになっていたのですが、
ご病気で病院に入院してでの事ですから、事故物件ではありません。
(通常、事故物件というのは『建物内で』、『自殺、他殺、事故死』されたものを指します。)

また、『格安』というのも大きな誤りで、かなり高額での成約でした。

具体的には当時のの直近の成約実績より2~3割も高額で成約しています。
(これはかなり大々的なリフォームを実施した関係もあります。)
これを機に建築当初からの成約履歴を確認していたのですが、当時築25年のマンションでしたが、成約価格は築10年の頃と同水準でしたから、如何に高額で成約したかが分かって頂けるでしょう。
恐らく、同じマンションの住人が広告を見て相場も分からずに『安い、事故物件に違いない!』と、『大島てる』に投稿したものと思われますが、非常にタチが悪いですね。
『大島てる』は、誤情報で事実確認が出来た場合には削除に応じる事もありますが、ある種の炎上商法で、ないものをないと証明する『悪魔の証明』をわざわざしてゆくのも、火に油を注ぐ行為になりかねないと考え、現在のところ、静観しています。
(時期だけで、号室が明示されていない為、無いものを無いと示しづらい、という面も…)

また賃貸物件の募集広告『告知事項あり』と記載されていたことを根拠に、
『大島てる』への登録を行なっている方もいるようですが、
『告知事項あり』は必ずしも事件事故による心理的瑕疵物件に限られた記載ではありません。

 

『大島てる』は、非常に意義があるサイトだと考えていますが、
このように、利用する際には、インターネットリテラシーが必要になりますね。

一般の方が不動産の購入をする際に参考にすることも多々あるとは思いますが、
せいぜいWikipediaや2ちゃんねる程度の信憑性、と考えておきましょう。
(まー、Wikipediaの信憑性についてもかなり誤解している方も多いようですが…)

平成27年8月30日追記
『大島てる』氏からの当記事へのコメントでの申し出により、
先方へメールにて物件情報を送信したところ、該当する投稿は削除されました。

削除されるまでにコメントで『大島てる』を名乗る方とやりとりしましたが、
メールとコメントで矛盾する部分が多くあり、
実際に本人だったのか否か、また複数の運営者がいるのか等、
私には判然としない部分が多かったように思われます。

当時非公開だったメールでのやりとりを含め、次の記事に掲載しています。

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