デマで市域の5.3%を貶めた札幌市民の敵、池上彰氏をどうしてくれようか。

平成30年9月7日(木)9時からフジテレビ系列(関西テレビ)で放映された番組、『池上彰スペシャル 池上彰×子供×ニュース 痛快ギモンに大人も納得SP』では、劇団所属の子役を、そうと示さずに一般の小学生として出演させ、政権批判を展開したという事で、炎上しているようです。

その前の時間帯、7時にも池上彰氏は『池上彰 緊急生放送スペシャル~今ニッポン列島が危ない~』という番組に出演しています。
清田区里塚で生じた大きな液状化被害と『防災カルト』の蠱惑』で紹介した通り、この番組では非常に悪質なデマを全国ネットで流布してくれました。

上記リンクの『gooテレビ番組』というサイトでは、番組の内容が詳細に紹介されています。
以降、『gooテレビ番組』の記載を青文字で引用します。

液状化現象とは地震が発生した際に地盤が液体状になる現象だと池上彰が説明。液状化実験を実演披露した。


原因は水分を含んだ砂の地盤のため、砂粒が地震によって分離され、砂は水より重いため沈み、水は上に上がってくると池上彰は解説した。

埋立地などで発生するイメージでなぜ今回の清田区で発生したのかと池上彰に質問すると、1957年の清田区の写真を紹介し、水田地帯だったがその後、住宅開発で人工的な地盤になったと答えた。

(以下はgooテレビ番組からの引用ではなく私が聞き取って文字起こししたものです。)
今回被害の大きかった札幌市清田区はと言いますと・・・
ホラこれ田植えの様子ですよ。
これ、明治時代に水田として開拓された場所で、
美しく清らかな水田地帯というので『清田』という地名になったそうですね。
つまり『清田』って名前で水田だったことが分かるんですね。
で、ところがここ、昭和36年から宅地開発が進みまして、
どんどんここが埋め立てられて宅地になっている。
もう砂が盛っている訳ですね、その結果人工的に造られた地盤になった。
そもそも水田ですからたっぷり水があった。

なんだこのいい加減なデマは!Σ(゚Д゚;

これね、ロクに取材していない情報を物知り顔で語っているだけなんです。
当然、地震発生の翌日で取材をしろというのも難しい話なのは分かりますが、こんないい加減な情報を全国ネットに晒して、市域の5.3%を占める清田区全体の不動産価値を棄損させるというのは、大問題です。
何が問題といえばソースが清田区の公式ホームページだけなんですよね。

清田区清田は『美しい清らかな水田地帯』ですが被害のあった清田区里塚は『三里塚』が由来と示されています。
里塚が被害地だなんて話はすぐに分かっていた事で、東京の人でも調べていれば分かる事です。
それこそ『渋谷区の全域が谷地なのか』という話ですよ。
まぁ、清田区清田では今回、殆ど液状化の被害は報告されていないんですがね。


はい、番組で引用されていたのと同じ写真ですね。
キャプションを省いて同じ場所のような言い方をするのが始末が悪い。
写真は昭和32年真栄1条2丁目付近の様子です。
今回の被害地との直線距離は最短で700m程度、結構離れています。

それぞれの位置関係なんてGoogleマップで調べればすぐにわかる事です。

しかも、当の真栄1条2丁目では今の処、液状化被害は報告されていません。
水田だったら液状化する、と言っているのにこれは酷いんじゃないですかね。

池上彰氏がテレビで重用されるようになった事への反動、反発もあって、最近、氏の評判が非常に悪いようで、各方面の有識者が『池上にパクられた』『取材元を隠匿された』と表明し始めています。

そういった風潮に背乗りする訳ではありませんが、地元の人間からすると今回の清田の案件は本当にひどい。
インターネットでも『清田は水田地帯だから地盤沈下する』というデマがまことしやかに囁かれている。
これでは清田区全体の財産価値が不当に棄損されてしまう。
そういう事にないように、しっかりと異議申し立てをしてゆければと考えていますし、清田の住民・市民団体は行政に文句を言うよりは池上彰氏とテレビ局に文句を言った方がよっぽど生産的だと思います。

国土地理院も防災目的で『地形復元図』を作成した訳ですが、これについてどう分析するべきかという指針を示さないと、この画像だけが独り歩きしてゆきかねません。
とはいえ、行政側があまり方向性を示し過ぎれば予想が外れた際に責任問題になってしまいます。
池上彰氏の与えるバイアスは、これまで(表向き)非常に好意的に捉えられて来ましたが、重用され過ぎたせいか、粗が見えて来たようです。

私も色々な資料、生データをそれらしく語ってはいますが、これもバイアスを与える行為です。
だからこそ、物事については断定せず、類推であれば類推と記載しています。

特にマスメディアについてですが、人に方向性を示す=バイアスを与えることには、慎重になってほしいと願ってなりません。

シリーズ『胆振東部地震』
 ◇胆振東部地震で被災した札幌市内の不動産の流通について
 ◇清田区里塚で生じた大きな液状化被害と『防災カルト』の蠱惑
 ◇『液状化、里塚』の現実を見よう、夢想は不要だ
 ◇デマで市域の5.3%の貶めた札幌市民の敵、池上彰氏をどうしてくれようか。

『液状化、里塚』の現実を見よう、夢想は不要だ

大前提

まず、再び本題に入る前にこの記事の大前提を明示します。
①私は地質や地盤について専門的教育を受けたプロではありません。単なる不動産屋がハザードマップや古地図を見ていて感じた私見を述べるに過ぎません。
私が現在知りうる情報の範囲では、東区の地下鉄上道路陥没も含め今回の液状化に行政の責任はないと考えています。
 液状化の原因と災害対応がどうだ、という話とは別問題です。
③大規模停電については北海道電力の危機管理体制に大きな問題があったと考えています。

『行政の責任』追及は『”市民”の無責任』主張と表裏一体

『札幌市内の大部分の被害はそう大きなものではない』という前提については、色々な異論反論があるものと思います。
しかし、これを『未曾有の大災害』だという風に評価してしまうなら、それは問題でしょう。
将来これよりも大きな災害が起こる可能性は決して低くありません。

そして、今回の災害に『行政の責任』を求める動きには違和感を覚えます。
勿論、今回の行政の震災対応には問題がある部分もありますが、『行政の造成許可や維持管理に問題があったから液状化した!』というのは、あまりにも乱暴に過ぎると思うのです。

前回、『防災カルト』が行き過ぎて何でも国や自治体の責任だと言うようになると、結局、誰も責任を取ってくれなくなりますよと指摘しました。

我々が生きている現実世界にはリスクコストという物が当然にあって、それを無視した夢想は、現実を生きる人々の害にしかなりません。

札幌は『赤い大地』だと言われますが、今回の災害を『行政の責任だ』と主張する人は東日本大震災当時の東京で東京電力や民主党内閣、菅首相を批判する人より多いように感じます。

①災害に関するリテラシーを高める
 阪神大震災はともかく、東日本大震災、熊本地震とこれだけ地震が続いている中で、自分が住んでいる場所の揺れ易さや液状化のし易さくらいの情報は認識しているのは当たり前の事です。
 ◇ 北海道地震、液状化に怒る住民 「なぜこんな場所に住宅地を許可した!」
 ・・・などという頭のオカシイ言説を多く見かけますが、いい大人が何を言っているんでしょうか。
 40年前の許認可に行政が今更責任を取らなければならないなら、税金が幾らあっても足りませんよ。
 
 せめて、行政自体が行なった事であれば兎も角、許認可は勘弁してやって下さい。
 『ならば東区・東15丁目通・東豊線の地盤沈下は?』と聞かれても同じ事で、
 ①これまで25年間も問題なく使えて来た訳で、
 ②大きな人的被害も出ていない上に、
 ③一ヶ月も経たずに復旧出来る程度の被害なら、
 それは手抜き工事でも何でもなく、必要十分な工法や仕様だったんじゃないでしょうかねぇ?

②あらゆる資産にリスクが付いて回るのは大前提
 これは防災関係やエリアに関する記事を書く度に指摘しているのですが、あらゆる資産にリスクは付いて回るのです。
 建物は老朽化するし、燃える事もあるし、地震で傾く事もある。
 有価証券や社債はその会社が潰れれば紙クズですし、
 銀行が潰れればペイオフによってその銀行の預金の大部分はパーです。

 小豆や小麦、原油、金やプラチナといった現物すら価格の変動があるし、
 日本円やドルが紙クズになる事はないでしょうが価値は変動します。

 勿論、それはマイナスだけではなくプラスに働く事もあります。

 もっと言えば、安価な資産ほどリスクは高いというのも常識
 スーパーの見切り品は日持ちが悪いし、百均の商品は壊れやすい。
 リスクの低い不動産は高額で、リスクの高い不動産は安価。
 土地の場合には軟弱地盤とか利便性が悪いとか、安い理由があるものです。

 それが資産の本質であって、リスクが怖けりゃ安価な資産なんて持つなという話でしかありません。
 アルゼンチンペソやトルコリラを買っておいて暴落したら騒ぐようなもんです。
 しかも、今回の原因は自然災害にある訳で、自治体に責任を求める『ズレ』に辟易してしまいます。

③あらゆる行為にはコストが発生するのも大前提
 今回の災害について『ズレてるなぁ~』と思う点として、『自治体は十分な防災対策をしなかった』のか、というとそうとも言えない気がするのです。
 いや、この一週間の後処理のまずさを見るに充分な想定とマニュアル化という意味の対策はしてこなかったのでしょうし、北海道電力の危機管理はクソなのですが、清田区の地盤改良が成されていない点を責めるのは、オカシイ。

 前回提示した液状化危険度図で『液状化の可能性が高い』とされている地区は他にも大量にある訳です。
 その土地すべてに地盤改良を加えるなんて、税金が幾らあっても足りませんよ。

 『危険な地域のリスクをきちんと調査すべきだった』
 『以前、地盤沈下が起こった時に表面のアスファルト舗装をしただけだった』
 ・・・いやいや、全部結果論ですぜ、それ。

 現在、札幌オリンピックから50年を経て札幌市内のインフラの老朽化は深刻なものがあります。
 下水管は折れ、土砂が流出し、アスファルトが陥没した道路は清田区以外にも数え切れないほどあります。
 コストを認識せずに『ああしておけば良かったのに』と他人に責任転嫁して許されるのは子供だけです。

自分の生活に責任を持つのは自分だけ。備蓄はしておけ。 
 以上を踏まえて、自分の生きる数日分の食料や電力は備蓄しておくのが当たり前の事です。
 今回、札幌市内でスーパーやドラッグストアに長蛇の列を作る様子が報道されました。
 もちろん余震に備える必要はあるのですが、水も出るしガスも使えるエリアで買い溜めに走る人々の大半は、何も考えずにそうしているように思えます。

 子供のいる家庭であっても米やカップ麺が数日分あればどうにでもなるでしょう。
  赤ちゃんは?と言われるかもしれませんが、そんなに大事な赤ちゃんならば、普段からきちんと備蓄する事を心掛けましょうよ。

現地における混乱と野次馬根性、それでも私は里塚へ赴く

・・・と、このような混乱が続く中、地震から一週間後の9月13日、商談に向かう途中に現地に立ち寄りました。

一種の野次馬根性ではありますが前回紹介した通り、当初から情報が錯綜して『防災カルト』・・・デマのような話も持ち上がっていた為、自分自身で現地の様子を探って考えをまとめる必要があった為です。

現地には行きましたが、旧道周辺と暗渠の出口を見た他には、非常線の手前から傾いた建物と陥没した道路を遠目から眺めただけです。

ここから非常線の裏手に回ってその奥を・・・という事はしていません。

私は商売で不動産業をやっている訳で、マスコミでもなければこのブログのアクセス稼ぎをしたい訳でもありません。
HTBのアナウンサーが6時間泥に埋まって大迷惑・・・という話も既に広まっていましたし、現地にはナガダマ(望遠レンズ)や三脚を持った報道関係者と思われる人々や不審者も多く見かけました。

東日本大震災の際にも火事場泥棒が多かったと聞いていますし、現在も空き巣被害や不審者情報が多く寄せられているようです。

まー、私も不審者の一人だった訳ですが、あくまでも不動産業の一環として当地の確認を行う必要があると考え、現地調査を行った訳です。
このエリアに関する依頼を受ける事もあるでしょうし、この釈然としない状況に対しては現地を確認しなければ災害に対する知見を得られないと考えたのです。

液状化から一週間後の里塚旧道

散々能書きを垂れましたが、室蘭街道の旧道を見てゆきましょうか。

入口部分はかなり急な下り道になっており、崖を切り抜いたカーブは結構な難所であったことを想起させます。
札幌から北広島への方向の右側・・・北側には非常線が張られており、液状化によって大きく地盤沈下したエリアは通行禁止となっています。


 歩道のアスファルトの亀裂・陥没がかなり目立ちますね。
写真右=北側が『ホテルクイーン』、『ホリデー車検清田』、左=南側には『ホテルクラウン』があります。
このホテルというのはどちらもいわゆるラブホテルですね。

ホリデー車検の黄色い建物やホテルクラウンの看板は目立つので、報道資料でも土砂が堆積した写真が多く使われました。

車道の汚泥は清掃されていましたが北側の店舗やホテル、事務所、倉庫などの前には汚泥由来の土が積まれていました。
当日は風で火山灰が巻き上げられて悪臭を放ち、目を開けるのが辛い状況でした。
また、粉塵を予防するために散水車が出動していました。

札幌南徳洲会病院の位置から大きく引いて撮影したものです。

旧道は『三里川』や『三里東排水』の位置が一番標高が低くなっており、そこからは再び上り坂になっている事が分かりますね。

『三里川』の暗渠の出口はどうなっている?

『三里川』に沿って発生した今回の液状化ですが、三里川の暗渠部分は非常線が張られており、中を見てゆくことは出来ません。
それでは暗渠部分の出口・・・明渠部分の入口はどうなっているのか見て行きましょう。

明渠に加え3つの暗渠を現況図に落とし込んだものです。
赤い部分が『三里川』の暗渠部分です。
ちなみに下の画像は北海道建設新聞が公開した地図ですが、三里川暗渠の旧道に沿った部分がかなり離れているように見え、あまり良くない図面であると思います。

先ほどの『ホリデー車検清田』と中華料理店『大華飯店』の間にある市道の脇に、『三里川』暗渠の出口はひっそりと存在しています。

長方形のコンクリート製の暗渠の出口が見えます。

かなり草木が生い茂っていて、草刈りなどもされていない様子ですね。

道路面からは約4m程度低い場所に川底があり、コンクリートで作られた特徴のない河川です。

川底に砂利が積もっており、もしかしたらこれは液状化によって流されて来た土砂かもしれません。

原因は『三里川暗渠』の老朽化と氾濫なのか?

今回液状化が生じたエリアは『液状化して当然』のエリアなのか?
つまり、相応の因果関係があって起こった現象なのか否か。
谷地だったから』『火山灰盛土だから』というのは、要素の一つ一つであるのでしょうが、同じような谷地に火山灰盛土をした場所で同じような現象が生じていない事に注目をしなければなりません。

国土地理院地図を標高45m(青)~80m(緑)で色分けしてみました。
標高図を見ても分かる通り、このエリアに極端な高低差が生じている訳ではありません。
また、殆ど標高差がない事から水勾配が取れていないという事も想定されます。

また、今回の地震に際して国土地理院が発表した札幌市清田区の地形復元図(地形分類図)でも、このエリアの特殊性というのは判別しづらい。
強いて言うならば『氾濫平野・谷底平野』に『低位段丘面』が介在しているという点が特殊なのかもしれませんが、『清田区北野5条2丁目』周辺も同様の地形になっています。

『こういうエリアでは液状化が起こりやすい』というのはハザードマップレベルで証明がされていますが、それは必ずしも『何故このエリアで液状化が起こったのか?』を証明しません。

今回の件では、三里川暗渠の流域に集中的な被害が生じた事からも、三里川暗渠に何らかの個別的な問題が生じたというのが、自然な考えでしょう。

あくまで個人的見解ですが、その『個別的な問題』とは、老朽化による決壊だったのではないか?というのが現在の処の推論です。
繰り返しになりますが、札幌オリンピックから50年を経過する札幌市では実はインフラの老朽化が深刻化しています。

下水管や暗渠が折れると土砂が流出して、路盤が陥没することをシンクホールと言います。(シンクホールという言葉自体は道路の陥没だけを指すわけではないようですが)
福岡市での地下鉄七隈線陥没事故のような事が、三里川暗渠でも起こったのではないか?という疑念があるのです。


非常線の外からでは地盤沈下部分の様子はハッキリと見て取る事は出来ませんが、手前側で行っている復旧作業のトラックを見て、一つ気付きました。


トラックの荷台には直径1m程度で樹脂製の暗渠用配管が積まれています。
インターネットで同じ見た目の配管を探すとコルゲートチューブという商品が出てきますが、樹脂パイプを金属で補強したもので、これも同様の製品でしょう。

暗渠排水は地盤改良の為の手法として最もメジャーな工法です。
土中の水分量が多ければ多いほど、地盤は不安定になります。
地中にある配管に土中の水分を浸透させ、土中の水分量を減らすことで地盤を安定させようという事ですね。

このような形で修繕を加えられており、三里川暗渠で決壊が起こったのか否かの真偽はともかくとして、排水管を埋設する事で地盤の改善を図る方向で進んでいくようです。

仮に原因が三里川暗渠の老朽化だったとしても

つまり、私が考えるところの今回の災害の経緯はこうです。
 ①三里川暗渠は老朽化して土砂が流出しやすくなっていた。
 ②台風21号による大雨で土中の水分量が上がっていた。
 ③胆振東部地震で土砂が液状化して三里川暗渠に流入した。
 ④前掲の標高図の通り、殆ど勾配がないので、排水不良が生じた。
 ⑤液状化と排水不良によって下流に土砂が噴出し、陥没が生じた。

仮に、私の予想通り三里川暗渠が老朽化していた事が今回の液状化災害の原因だったとしても、(今のところ)これが行政の責任であるとは考えません。

今後新たに極端な不手際や瑕疵が判明しない限りは、経緯、リスク、コストの面を総合的に勘案してやむを得なかったと言わざるを得ないのではないでしょうか。

『液状化、里塚』を脱却しよう

今回のタイトルは豊平区(当該地は清田区ですが)のキャッチフレーズである『夢開く、花開く、豊平区』にちなんで、『液状化、里塚』などというフレーズを思いついてしまった自分の底意地の悪さに呆れ果てるばかりです。

今回、敢えてこのような意地の悪いフレーズを使ったのかと言えば、全国ネットの地上波放送で池上彰氏に流布された『清田区』全体への偏見を軽減したい、という想いがあります。

そして、札幌市には里塚の液状化被害の原因究明と改修工事について、しっかりと情報開示をして、里塚についてのイメージも改善して欲しい。

中の島の一件についての記事『何でそんなに中の島の為に頑張ってんの?』というニュアンスのコメントが付いていますが、私は商売で不動産業をやっている人間ですから、不動産の価値が不当に棄損されれば、将来のクライアントの財産価値が下落し、私のインセンティブも減ってしまいますから、ごくごく当然の動きでしょう。
次回は池上彰氏の番組で全国に紹介されたデマについて書いてゆく予定です。

シリーズ『胆振東部地震』
 ◇胆振東部地震で被災した札幌市内の不動産の流通について
 ◇清田区里塚で生じた大きな液状化被害と『防災カルト』の蠱惑
 ◇『液状化、里塚』の現実を見よう、夢想は不要だ
 ◇デマで市域の5.3%を貶めた札幌市民の敵、池上彰氏をどうしてくれようか。

札幌市外の『道道(どうどう)』について知りたいとき


当記事は2014年06月19日の記事を最新の状況を反映し改稿したものです。

今日は北海道が管轄する道、『道道』の調べ方を紹介しましょう。

北海道ではテレビやラジオで『どうどう』という音を聞くことは日常的ですが、
『道道』と文字として書くと、かなり違和感があるように感じるのは私だけでしょうか?
PC上で変換をする際も誤変換が目立つので『みちみち』と打っています。

本題に入りましょう。
札幌市内の『道道』については、札幌市が管理を行っています。
これは、政令指定都市に与えられた行政権限の委譲によるもので、
これによって市内の『道道』については、札幌市役所で調べることが出来ます。
調べ方については、『A-6 市道・道道の詳細を知りたいとき』で紹介しています。

札幌市外にある道道については、各自治体に行っても教えてもらえません。
例えば、石狩市を走っている道道のことを石狩市役所に問い合わせても無駄という事です。

道道を調べる窓口は北海道の『札幌建設管理部』という部署です。
ちなみに『札幌建設管理部』は道央圏≒空知総合振興局管轄の場合です。
ほかの地域では『旭川建設管理部』『小樽建設管理部』などになります。

国道を管轄する国の窓口『札幌開発建設部』なので、メチャクチャ紛らわしいですね(; ・`д・´)

“札幌”建設管理部ですが、千歳市や石狩市…空知地域全体を管轄しています。
この役所は札幌に本所があり、各地区に『出張所』があります。

札幌にある本所では、空知振興局のすべての道道を調べる事が出来ますが、
各出張所では、出張所それぞれの管轄地域の道道についてしか、調べられません
・・・と、いう事は札幌市の本所で調べるのが一番確実という事です。
私も通常は本所にしか行きませんが、市外遠方の方もいらっしゃるでしょうから、
各出張所についても紹介してゆこうと思います。

各窓口へ出向き、『道道の台帳の写し頂きたい』と伝え、受付簿に署名すると、
職員が道路台帳のコピーを無料で取ってきてくれます。
希望があればA全版(A4サイズの8倍)やB全版で図面をコピーしてもらえますが、
通常はB4~A2サイズの部分コピーまたは縮小コピーです。

札幌市をはじめとして、各自治体では台帳のコピーは有料ですが、北海道は無料なのです。
(各出張所に電話で問い合わせて調査した結果です。今後変更となる可能性があります。)

さて、各窓口の場所と管轄について紹介していきましょう。

札幌建設管理部 札幌市中央区南11条西16丁目2番1号(011-561-0201)
 管轄:空知総合振興局管轄区域の全域

千歳出張所 千歳市桂木6丁目1番28号(0123-23-4191)
 管轄:北広島市・千歳市・恵庭市




滝川出張所
 滝川市流通団地3丁目1番5号(0125-22-3434)
 管轄:滝川市・芦別市・砂川市・赤平市・歌志内市・上砂川町・浦臼町・新十津川町
    奈井江町・雨竜町石狩川流域下水道・北海道子どもの国・徳富ダム

深川出張所 深川市錦町北4番11号(0164-22-1411)
 管轄:深川市・妹背牛町・秩父別町・北竜町・沼田町

当別出張所 石狩郡当別町栄町192番7号(0133-23-2220)
 管轄:江別市(一部除く)・石狩市(一部除く)・当別町・新篠津村
     真駒内公園・野幌総合運動公園

 ※ 江別市・石狩市の一部については西野にある『事業課』が管轄しているので、
    道路台帳は本所で取得して下さい。




長沼出張所
 夕張郡長沼町市街地(01238-8-2346)
 管轄:夕張市・長沼町・南幌町・由仁町・栗山町・栗山ダム

岩見沢出張所 岩見沢市上幌向南1条2丁目(0126-26-3011)
 管轄:岩見沢市・美唄市・三笠市・月形町・美唄ダム

・・・と、まぁ私も行ったことのない窓口が多数あります。

ところでここまでのリストに、札幌に隣接する『小樽市』が入っていませんね。
これは単純な話で小樽は後志総合振興局の管轄だから、という話です。
いずれは小樽についても取り上げてゆきますが、1日の代休では窓口は回り切れませんでした。

引き続き、札幌市以外での道路の窓口について紹介してゆきます。